寝袋はすごく種類が多くて、どれを購入すればいいか分からない。
迷わう商品の1つだと思います。
今回は初心者キャンパーだった私があれこれ聞いてきた情報と、毎年5,000本以上の寝袋をメンテナンスしてきた経験から あなたに合った1本を見つけるお手伝いができればと思っています。
シュラフの種類
形がマミー型と封筒型の2種類
中の素材が羽毛(ダウン)と化学繊維(ポリなど)の2種類
2種類x2種類の4種類が大きくわけて存在します。
図のように、強み弱みがあります。
シュラフの選び方
まずは、ダウンなのか化学繊維なのか素材を決めましょう。
使用用途(冬使うかどうか)x積載スペースx値段xランニングコスト
この3つを考えればどちらがよいか ある程度決まります。
水に弱い点も気になる人はいると思いますが、朝結露で濡れることは実は結構あります。しかし、ダウンシュラフ製品である程度のグレードのものは表面に撥水処理が施され、中にはダウン自体に撥水処理を施しているものもあります。
なので、水に弱いなど性質としてはあげれますが、ご心配なく。
シュラフの使用用途と積載スペース
登山用やソロキャン、軽量重視な方はコンパクトなダウンをオススメします。
それ以外にも10月下旬からの冬にキャンプを行いたい方もダウンがいいと思います。
冬キャンプをするけど、車に積載スペースが余裕がある方は、化繊のコールマンのマルチレイヤースリーピングバッグがオススメです。
- 収納時サイズ:約52×29×38cm
- 重量:4.9kg
とかなり大型ではありますが、中が外せるようになっているのでオールシーズン対応しています。
どのシュラフも快適温度なる指標があります。真夏対応のシュラフは、かなり薄いです。といいますか、シュラフいりません。 タオルケットとかで寝れます。
なので、シュラフを折角購入するのであれば3シーズン。5度対応のシュラフを基準に探すといいと思います。
冬対応になるとー5度以下のものを探す必要があります。
シュラフの価格差
価格も化繊のもので最上級なコールマン マルチレイヤースリーピングバッグでも13,000円ほどで購入可能です。ダウンシュラフはピンキリですが、同程度の冬用となると3万~5万円ほど価格差があります。
ランニングコスト
化繊は自宅で洗えます。乾きます。
ダウンも自宅で洗えますが、乾燥はコインランドリーで最低行わないとダウンがぺちゃんこのままです。できればクリーニングに出したほうがいいです。
それなりにいいシュラウを購入した場合は専門クリーニング店を利用することをオススメします。
理由は撥水加工や汗の成分を取り除いたり、生乾きの臭いを改善したりと出来ることが専門店は違います。
手前味噌ですが、シュラフ専門クリーニングとして年間5,000本以上メンテナンスしているテントクリーニング.comをオススメいたします。
マミー型と封筒型の選び方は、マミー型のほうがより密着しているので暖かいです。コンパクトになり、同メーカー、同シリーズであれば値段も抑えれています。封筒型は寝返りをうつことができたり、連結して広く使うことができたり、1本の封筒型寝袋を広げて1枚の敷布団や掛布団としてマルチに利用できます。
ファミリー向けな使い方ができます。
シュラフメーカー
各メーカー ネーミング規則が異なり、かなり分かりにくい状態になっていますが、ここを読んで頂ければ つかめると思います。
特にNANGA、ISUKA、mont-bellはややこい(笑)です。
グースのほうがフィルパワーが高くて高価。
ダックはやや劣るがリーズナブル
コールマン:リーズナブルな価格帯、ダウンシュラフも安い。化繊のシュラフなど、初心者向けにオススメ。
スノーピーク:ハイブランド品。化繊、ダウンともにあるが、メインはオフトンシリーズ。通常よりもワイドな作りで快適に寝れる。お値段は高い。スノピファンなら一考ありだが、シュラフメーカーとしては知名度は低い。ただ、グランドオフトンWとかはハンパない高品質なダウンが使われています。携帯性ゼロ、価格も6万以上です。
NANGA(ナンガ):ダウンシュラフで最も有名なメーカーです。高いですが品質もいい。いつかはナンガ。
オーロラシリーズという生地が撥水性があり、且つ中の蒸れは外に出す特殊なオーロラ素材を使った商品が強み。
オーロラ、オーロラライト、UDDの3シリーズがあります。
オーロラライトはオーロラ機能そのままに軽量化したものです。オーロラはゴアテックスまではいきませんが、ちょっと厚みのある生地ですが、それがライトは薄くなり、機能性を保っています。UDDはダウン自体に撥水性を持たせたものです。価格帯は オーロラ=UDD<オーロラライト(+10,000円)です。
登山家でもない限りはオーロラで十分です。
DX と wild-1などで販売している STDの違いですが、デラックスとスタンダードの意味で、ダウンのフィルパワーといいまして、ダウンの広がり具合の違いです。DXのほうが同じ重さでもより広がり、保温性があります。これも登山家でないかぎりはSTDでも差し支えない程度です。STDとDXの価格差は5000円以上はあります。
オーロラ(シリーズ名) + 数字(ダウンの量) + DX(ダウンの質)=品名となっています。
オーロラライト 900DXが最上級なモデルです。
isuka(イスカ):イスカもダウンシュラフで有名です。エアシリーズを基準にみればいいと思います。
数字はダウンの含有量になります。価格はnangaとほぼ同じです。エアシリーズは足もとにダウンが多めにはいっており、足が寒くなる人には特にオススメです。少しタイトな作りですが、その分保温性もあります。nangaとisukaは好みなところもあります。isukaは撥水加工を素材に施して結露対策をしています。
大きく分けて4つの種類があります。
エアシリーズ:登山向けダウンシュラフ
ダウンプラス:通常のダウンシュラフ
アルファライト:軽量 化繊シュラフ
ベーシック:化繊シュラフ
です。
エアシリーズはさらに分かれます(笑)
エアプラス:グースが使われて軽量で暖かい最高モデル、エアプラス810は 通常の羽毛900g分に匹敵します。
エアドライト:ダック フィルパワーはやや落ちるが、エアドライト860は 900g分。エアドライトは撥水性のある羽毛となってます。
エア ○○ SL:ダックでエアドライトの羽毛よりややフィルパワーが落ちて、通常のダウンとなります。 エア900SL が900g分です。
エア X:ショートモデルも存在します。女性とか背の低い人はオススメ、Xはグースで暖かい素材です。
次にダウンプラスシリーズ。
ダウンプラス チロル X、ダウンプラス タトパニ X、ダウンプラス ポカラ X(500g)、ダウンプラス ニルギリ EX(700g)、ダウンプラス デナリ 900、ダウンプラス デナリ 1100
の順に羽毛のグラム数が異なるモデルです。ややこしい・・w
ダウンプラス レクタ 200、ダウンプラス レクタ 500は、封筒型のダウンシュラフです。
mont-bell(モンベル):特徴はシュラフがストレッチします。寝苦しさを感じずに密着するスーパースパイラルストレッチ機能がついてます。
品名はダウンハガー800 #1となっていますが、紛らわしいのがこの800という数字がダウンの含有量を示していない点です。800はフィルパワーでダウンの質を表す数字で、温かさの指標を#1の部分で表しています。
#5~#0、EXP. という種類になってます。
nanga dx 600 と同等レベルが#0あたりです。快適温度で比較するといいと思います。お値段はすこし高額です。
一方で、化繊シリーズも販売していまして、化繊の中ではコンパクトになるものもあります。
バロウバッグシリーズが化繊のシリーズです。重さや体積はダウンの2倍ほどになります。化繊の中では最高峰ですね。
次に各種類ごとにオススメの品を解説していきます。
マミー型 化学繊維
真冬はやらない、リーズナブルな価格帯で揃えたい、収納スペースも余裕がある、ファミリーでも子供も大きく、一人一人使いたい人は化繊のマミー型をオススメします。
コールマンがコスパがいいと思いますので一押しです。
あとはアマゾンなどで3000円クラスのものよいですが、快適温度5度ぐらいのスリーシーズン対応かどうかは見るようにしてください。あまりにもぺらっぺらの薄いものだと、シュラフ自体いらないので捨て銭になります。
山岳観光や登山の人で雨に濡れるリスクがあるが、コンパクトにしたいという特殊な状況であればモンベルのバロウバッグシリーズがオススメです。ダウンほどのコンパクト性はありませんが、水に濡れてしまった後も乾かすことができるためです。
封筒型 化学繊維
マミー型の需要に加えて、ファミリーで小さなお子さんがいらっしゃる場合などで添い寝したり、連結もしくは、1本のシュラフを広げて布団のように使うなどの幅広い用途で利用したい人にオススメです。寝返りもうちやすいですが、密着度は下がるのでその分寒くはなります。ダブルサイズやセミダブルサイズなどファミリー向けの商品が多数展開されているのもこの種類のものです。
我が家はダブルサイズ130㎝より大きな150㎝サイズのコールマンを使っています。8000円で2つ半分のシュラフが買えると思うとコスパいいです。
こちらは冬まで対応できるコスパがいい人気商品です。ただ、1つでもかなり大きいので注意してください。
マミー型 ダウン
冬も視野に入れて、本格的なダウンシュラフを検討している人向けです。
快適温度で見ればよいのですが、極寒の真冬対応でなく、キャンプの冬対応レベルであれば、ダウン含有量は600g~700g、モンベルなら#1をオススメします。
それ以上に暖かいものを購入すると今度は春と秋が暑くて、3シーズン用をさらに購入する必要が出てきます。
600gでも、真冬はややさむいので着こんで寝るか、化繊の3000円レベルの夏用シュラフを重ねるなどするとぐっすり眠れます。
nanga なら DXとSTDが量販店では売られているかもしれませんが、STDで十分です。オーロラライトでなく オーロラ 600 STD あたりを中心に検討してみてください。 私は オーロラ 600 STDです(笑)
画像はDXですが、STDだと35000円以下だったと思います。
wild-1の恒例の正月初売りだとSTDが2万円で購入可能w
ちょっと寒がりであれば700を選べばいいと思います。
isukaは、エアシリーズより、ダウンプラスシリーズで十分です。
ダウンプラス ニルギリあたりがいいと思います。700g相当の羽毛量で33,000円なのでリーズナブルです。
モンベルなら #0 (※画像は#1です)をオススメです。
ダウン 封筒型
封筒型のダウンはコンパクトでありながらも、家で寝れるような快適さを求める人向けです。
ダウンなので重くないですからね。
ダウン 封筒型 ≒ オフトンシリーズで決まりです。
オススメです。
シュラフは洗えない!?
そんなことはありません。
よく量販店での説明で、ダウンシュラフはダウンが痛むので洗えませんと説明する人がいますが、洗わないことで汗の汚れや水分を含んでダウンがつぶれて保温性が下がり、衛生的でもありません。
いいですか、ダウンは洗えます。
洗わないとダウンが膨らまず、空気を含んで保温する機能が失われていきます。
※ちなみに、全く同じ量販店で、別の店員さんは ダウンは洗えますよ!って説明してました💦
シュラフのメンテナンス方法
化繊でもダウンでも最低限 コインランドリーを使うことをオススメします。
両方とも水に浮いてしまうので、ドラム式でない家庭洗濯機では洗いにくいです。ダウンの場合は水を吸わせれば沈んでいきますが、今度は脱水のときにバランス不良で洗えません。
乾燥する場合はコインランドリーを使って乾かします。ダウンはコインランドリーの乾燥機を使うことでダウンが甦ります。
ある程度高価なダウンであれば、しっかりメンテナンスをシュラフ専門クリーニング店に任せたほうがいいです。撥水加工や汗抜き、カビ取りなども行えます。
クリーニング代金は3500円~ となっていますので シュラフ専門クリーニングの「テントクリーニング.com」をオススメします☺
テントクリーニング.comは、ロフト(シュラフのかさのこと)をキープするために、シュラフバッグに圧縮して保管せずに保管用の不織布バッグもプレゼントしてくれる気の利いたサービスです。
キャンプ利用後のシュラフのメンテナンスと保管方法
毎回クリーニングはしなくても、毎回 干したほうがいいです。寝ている間にかなりの汗を吸い込みます。また、結露など水分を含んでいますのでキャンプ終わりには必ず一度広げてほしてください。
干した後はロフトをキープするために付属の圧縮袋には入れずに保管したほうがいいです。
寝袋を使うときはインフレーターマットも一緒に使う!
どんなに高価なシュラフでもロフト(シュラフのかさ、シュラフのふくらみ)がないと寒いです。
そして、人が入ると必ず地面に接地している部分はロフトがなくなります。
そこで、マットを必ず併用することで温度の低下を下げる役割があります。
コットを利用していても、マットは必須です。むしろコットは下がない分寒いのです。
マットの厚みは5㎝が基準です。5㎝マットと600g以上のシュラフであれば冬も快適に過ごせます。
インフレーターマットという空気が自動で入って膨らむマットがオススメです。
コールマンのマットは安価で比較的コンパクトなほうです。
ただ、お値段を倍ほど出すと、半分ぐらいにコンパクトになる高性能マットも存在します。
THERMAREST(サーマレスト)はすごいです。
ちなみに私は コスパ最強のコンパクト インフレーターマットをつかっています。こちらもかなりコンパクトになります。
収納サイズはダウンシュラフサイズになります。
まとめ
シュラフ一つをとってもかなり種類もあっていろいろ悩むと思います。
また、購入後はメンテナンスもありますのでその辺も考えた上で自分だけのマストバイ!をめざしてみてください。